決めた
決断の力
ある日、私は、宮城県古川市にいました。
それは、ある女性の『決断』によるものでした。
彼女は、定期的に私に電話を掛けてきては一方的に喋りつつけます。
30分間の電話の間に10回ほど同じ単語が繰り返し出てきます。
『死にたい』
言葉に出しているけど、私は一切の心配はしませんでした。
それは「死にたい」であって「死ぬ」ことを決めている訳ではないからです。
そして、こう言葉にして彼女に伝えました。
さっきから死にたいって言っているけど、私には『生きたい』って聞こえる。
本当は、『生きたい』でしょ。
どう生きればいいかがちょっと分からないだけでしょう?
電話でも分かる程に彼女は号泣していました。
そこで、彼女に、決めたと言葉にしてみて。と伝えて、意味も分からず彼女は言葉にしました。
『決めた』
私は、「何を決めたの?」と聞き返します。
当然、彼女は、決めたと言えと言われたから決めたと言っただけなので、何も….
当然の返答に、平然と繰り返し聞き返します。
うん、それは、そうだろうけど、ところで、何を決めたの?
このやりとりを何度か繰り返している内に彼女は苦し紛れに、次のセリフを言ったのです。
あなたを呼んで、講演会をします。
私の心の中では、「Σ(゚д゚;) エッ!?」でしたけど、平然と、では、いつ?どこで?と具体的なことを聞いて行きました。
そうして、宮城県古川市にて講演会が開催されたのでした。
僅か1ヶ月前まで死にたいと言っていた彼女が、人は如何にして生きるのかと司会をしているのです。
決断とは、パワーがあります。
どんなに弱音がはきたくなっても、自分を信じて進むしかない。
自分を癒すのは、自らがした決断と行動がもたらす未来の結果しかない。
実業家 経沢香保子さんの言葉です。