人前で話す
人前で話す
昔、とある企業で月に7〜9回のセミナーの依頼を受けていたことがありました。
多いときは100名以上の方の前でお話しすることもあり、そこで話を聞いていた方からお声をかけていただき、又、別の場所でもお話しをさせていただくと言った感じで、次々に話をする場所が用意されていきました。
まったくセミナー経験の無かった私が、どうして、セミナーの依頼を受けるようになったのかをお話しさせていただきます。
憧れとなった講師
とても感動した話があったので、1人でも多くの人に聞いて貰いたいと、会を主催したことがキッカケでした。
話の内容もでしたが、そのセミナー講師がとても素敵だったのです。
講師をお呼びして、お話しをしてもらうのですが、主催者としてのその頃の心配事は
もし、話をしてくれる方が、
何らかの理由、事情が発生して
来れなかったらどうしよう
と言うことでした。
同じように主催をしている方がいたので、その時はどうするのかと聞いてみました。
すると
理由を説明して中止にするということでした。
私には、それが、納得いかなかったのです。
どうしても聞いて欲しい、もしかしたら、それで、人生が変わるかも知れないのに、と大げさかもしれませんが、私は、そういう思いでいたのでいたので、こちらの事情で中止とは言えないと思っていたのです。
[s_ad]その時、どうする?
では、どうすればいいのか?
私なりに考えた結論は
その時は、
「私が、代わりに話をしよう」
というものでした。
そう心に決めたものの、あこがれの講師の代わりが簡単に務まるとは思えませんでしたが、そう決意してしまっったのです。
決めてしまったのだから
そう決めた以上は、“準備”をする必要があります。
その日が来たときに、代役が務まる人物でなくては成らないのです。
まず、はじめに、私は、ホワイトボードを買ってきました。
(今でも、そのホワイトボードは部屋にあります)
自宅にホワイトボードを設置して、毎晩、寝る前に練習を始めたのです。
目を閉じると、そこにはあの人がいる
ホワイトボードの前に立ち、目を閉じてイメージをする。
パッと目を開けると、そこには、会場一杯の人がいるのです。
一番前には
天皇陛下と総理大臣が座っている
(これはやり過ぎ!)
そんな、あり得ないシチュエーションの中で毎晩、人まで話す練習をしていました。
毎晩、1セミナー(60分から120分)を日課にしました。
ついに、その日が訪れた
そして、2年が経過した頃、その時が訪れたのです。
私は、かつて憧れたセミナー講師の穴を埋めるために、演題に立ったのです。
正直、その時のことはあまり覚えていませんが、その時をキッカケに次々に、セミナー依頼があり、全国を飛び回るようになるのに3ヶ月は掛かりませんでした。
自分でいうのも恐縮ですが評判がよく、大変多くの方が会場に足を運んでくれました。
人前に立つには、それなりの度胸が必要です。
何がキッカケになるかわかりませんが、必要なのはピンチをチャンスに変える勇気と、然るべき時への備えかもしれません。
いつも、仮想の天皇陛下と総理大臣の前で話をしていたので、凄いと言われる人が話を聞きに来ても緊張することはありませんでした。